BBANALY プロ野球データ分析

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【終】野球シミュレータの開発(5)【現実と比較】

この記事は野球シミュレータの開発(4)の続きです。

 

シミュレータと現実を比較

 様々な検証をする前に、どれくらいシミュレータが現実の試合を再現できているかを検証します。打撃、走塁共に平均的な結果を返すようにプログラミングしているはずなので、そこそこ近い値が出ると信じています。しかし、もちろん現実と違うところも少なからずある(詳しい内容は野球シミュレータの開発(3)に書いてます)ので、その影響がどれくらい出るのかが不安ではあります。

 具体的な確認方法ですが、まずは現実から調べます。2018年のNPB12球団の平均得点を調べます。こちらのページから算出したところ、4.32点という結果が得られました。また、標準偏差ですが複数のソースから、およそ3点前後になるということが分かりました。

 次に、シミュレータで平均得点と標準偏差を算出します。ある程度の試合数が必要ですが、今回は1チームが10年分戦うくらいということで、143 * 10 = 1430試合を行い、得点を集計します。

得点 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 21  
試合数 83 151 213 192 204 166 138 85 65 45 33 2 1430
得点*試合 0 151 426 576 816 830 828 595 520 405 330 42 6182

 シミュレータ1430試合分の得点分布

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シミュレータ1430試合分の得点分布(グラフ)
  • 平均値 4.32
  • 標準偏差 3.02
  • 最大値 21
  • 最小値 0 

 

 以上の結果が得られました。

 この表からシミュレータ上の平均得点は 6182 / 1430 ≒ 4.32点ということが分かりました。見事、現実とシミュレータの平均得点が一致しました。また、標準偏差に関しても3前後の値をとっています。少なくとも現実に近い結果を再現できていることが分かりました。

 

まとめ

 若干雑な方法ではありますが、シミュレーションが現実の試合をある程度再現できていることが確認できました。今回をもって野球シミュレータの開発を終了し、以後はシミュレータを用いて様々な検証を行っていきたいと思います。ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。

 

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