成績の等価変換
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今回は成績の等価変換をやります。「成績の等価変換」とは何か?という話ですが、
例えば、
打率.364あるけど、ヒットは単打だけで、フォアボール0(出塁率.364)の選手
と、
打率.142しかないけど、ヒットは全てホームランで、フォアボールは人並みに選ぶ選手
はどっちがすごいの?
という問題を考えたとき、成績の等価変換を行うと、その答えが出ます。
では具体的にどうするかというと、ここでもやはりLWTSの考え方を使います。
LWTSはイベントごとの得点期待値の変動を数値化したものです。
イベント | 1B | 2B | 3B | HR | BB | OUT | 盗塁○ | 盗塁× |
重み | 0.446 | 0.783 | 1.143 | 1.411 | 0.302 | -0.261 | 0.168 | -0.382 |
Linear Weights - Wikipediaより抜粋
選手の成績を「平均的な選手より何点多く得点を生み出したか」という単位で考えると、
得点創出 = 単打の重み × 単打の数 + 二塁打の重み × 二塁打の数 + ... + 凡打の重み × 凡打の数
で求めることができます。なお今回は打撃能力に特化するため、盗塁は考慮しません。
この左辺の値を固定した状態で、右辺の数値(単打の数、二塁打の数等)をいじることで、成績の等価変換が可能になります。
冒頭で示した例ですが、上の式の左辺に0を代入して右辺を調整した成績ですので、2つの成績は(得点創出能力という観点から)等価です。
この変換を行うことで、「得点創出能力を一定にしたまま、選手の成績に特徴を出す」ことが可能になります。パワプロでいうなら、「練習で稼いだポイントをどの能力に割り振るか選べる」みたいな感じでしょうか。
この変換を行うことで、「平均的な打線のうち、1番バッターだけを出塁率に全振りしたら平均得点は上がるのか」など、ある打順に対して、ふさわしい成績タイプの検証等を行うことができます。
近々このような検証を行っていきたいと思います。